韓国基督教総連合会(CCK)の異端対策委員会から多数の異端捏造事件を犯したため追放され、自らも異端規定された崔三卿 (チェ・サンギョン) 牧師のメディアである「教会と信仰」がアメリカのInternational Business Times (IBT)に関して記事を書きました。2011年から現在までアメリカで起きていた事柄について同記事を検証した結果、事実でないことや歪曲されたこと、背景を無視して事実を切り取った曲解などが明らかになりました。

まず、ニューヨークで起きた複数の事件とその背景について事実を整理する必要があります。

2020年3月11日、ハリウッドの大物プロデューサーであったハーヴェイ・ワインスタイン氏に対して性的暴行罪による禁錮23年の刑が確定しました。

しかし、彼の逮捕に貢献したはずのニューヨーク・マンハッタン地区検事長、サイ・バンス氏に対して、女性の権利を擁護する活動家らから、辞任を要求する抗議運動が起きていました。

なぜでしょう?

さかのぼること2011年。バンス氏のマンハッタン地区検事長としての職務に疑問を投げかける事件が起きはじめました。大富豪のジェフリー・エプスタイン氏は未成年を含む多数の女性に対して性的目的の人身取引や性的搾取をしていた罪で逮捕、起訴され、司法取引の末異例の軽い刑に減刑され問題視されつつも、ニューヨークの自宅にいたが、犯罪歴のために最高レベルの性犯罪者として、ニューヨーク市政府に性犯罪者登録されていた。これをあろうことかバンス氏率いるマンハッタン地区検察の検察官が身元の公表や記録の永久保存がない、最低レベルの性犯罪者として登録するべきだと申し立て、驚いた判事に却下されていたのでした。

2017年10月4日付のザ・ニューヨーカー、プロパブリカ、WNYCの共同執筆による報道「イヴァンカ・トランプ氏、ドナルド・トランプ・ジュニア氏はどうやって刑事事件を回避したのか(英語)」 によると、 言わずと知れたトランプ大統領の長女イヴァンカ氏と、長男トランプ・ジュニア氏が、2人の不動産プロジェクト「トランプ・ソーホー」において、 見込み顧客に対して故意に虚偽の主張をしたとされています。この詐欺疑惑を調査していた検察が入手した 証拠の中には、トランプ・ジュニア氏が「誰にもバレない」と記したメールなどが含まれていました。事態が深刻になるとトランプ大統領と古くから付き合いのあるマーク・カソウィッツ弁護士が、 2012年初頭にバンス氏のマンハッタン地区検事長再選キャンペーン のために2万5000ドルを献金しました。その後2012年5月にカソウィッツ弁護士は彼の法律チームと共にバンス氏と会合し、この件について話しています。報道によると、バンス氏はこの3ヶ月後に 捜査官の反対を押し切ってこの件の捜査を取り止め、その後6ヶ月以内にさらに3万1933ドルの寄付金を受け取りました。バンス氏はその後最初の献金を返却したとされています。

この報道の次の日である2017年10月5日ニューヨーク・タイムズは、ワインスタイン氏が30年にもわたり、多数のハリウッド女優に対してプロデューサーという映画の配役を握る絶対的な立場を利用して性的搾取を行っており 、被害女性が暴露しないように莫大な口止め料と秘密保持契約によって隠蔽していたことを告発する調査報道(英語)をしました。

ニューヨーク・タイムズなどによる一連のワインスタイン告発報道(英語)はMeToo運動に世界的に火をつけ、2018年4月17日にピューリッツァー賞を受賞しました。また、2019年6月20日にはBBCによって この事件の被害者証言を中心とするドキュメンタリー映画(英語)が制作されました。

IBTはニューヨーク・タイムズのワインスタイン告発報道があったのと同じ10月5日に、バンス氏がワインスタイン氏の起こした2015年の性的暴行事件の捜査を取り止めると決定した数カ月後に、ワインスタイン氏の弁護士から1万ドルの選挙献金を受け取ったことを財務資料の調査によって明らかにし、報道(英語)しました。これはエプスタイン氏の性犯罪者登録軽減の要請や、選挙献金によるトランプ不動産関連の犯罪もみ消しと同様なのではないかということで、女性の権利団体の怒りの矛先は、ワインスタイン氏にとどまらず、彼を無罪放免にしようとしたバンス氏にも向けられることとなったのでした。

日本では伊藤詩織さんの事件で知られるMeToo運動の世界的きっかけになったワインスタイン事件ですが、バンス氏にしてみればIBTの報道のせいで余計なとばっちりを食う形になったということです。

金と権力を持つ犯罪被疑者から選挙献金を受け取る見返りに捜査を打ち切りにするマンハッタン地区検事長、バンス氏と、その不正を報道の力で是正するために戦うニューヨークのメディアIBT。このような構図が2017年10月にはできていたのでした。バンス氏率いるニューヨーク地区検察によるIBT起訴はこのような流れの中で起きたのでした。

これについては韓国の保守系キリスト教メディア、宣教新聞の報道でも触れているので紹介します。原文は[기자수첩] 최삼경의 교회와신앙 또 왜곡뉴스 내보내です。


【記者手帳】崔三卿の教会と信仰、また歪曲ニュースを出す

最近、(韓国の)キリスト教界のマスコミから提起された金品授受疑惑(関連記事リンク、韓国語)で大きく物議を醸した「教会と信仰」の崔三卿(チェ・サンギョン)編集者が再び歪曲ニュースで扇動している。

崔編集者は、去る5日付の報道で、事件に直接関係のない張在亨(ジャン・ジェヒョン)牧師の実名を挙げながら、関連団体が次々提訴されたと歪曲したニュースを出した。記事は、張牧師が設立したオリベット大学に関する訴訟問題を扱っているが、事実関係において理解が不足したり、意図的に歪曲したりした部分が現れている。

まずその記事は、事件が最近起訴されたものと説明しているが、起訴はすでに3年半前のことで、捜査の末、司法取引で終わったものだ。

今回の事件は、張牧師が設立したオリベット大学と技術的なサポートパートナーシップ関係にあったメディアであるIBTの記者が、ワインスタインのMeToo事件にマンハッタン地区検事局のサイ・バンス検事長が関与した事実を暴露し、暴露当時沈黙していたバンス氏が検事長に再任されてすぐにIBTを捜査し始めたものだ。(IBT該当記事リンク、英語)当時、宗教界のマスコミとニューヨークの主流メディアは、これは民事上の問題であり、被害者がいないのにもかかわらず、公権力が介入して捜査することだとして批判した。(ニューヨーク・タイムズの記事リンク、英語

関連疑惑に対する捜査が進まなくなると、捜査の手はCMCIという別の企業にまで広がることになった。CMCIは、キリスト教のメディア広告ネットワーク会社で、IBTと技術協力していたことが発端となって捜査が及ぶようになった。また、CMCIの役員の一人が、オリベット大学に関与しているという理由で、事件を大学にも関連付けて強圧的な捜査を行った。

3年を超える長い攻防の末に出た主な結論は、▽(IBTが所有している)ニューズウィークは問題がない、▽(CMCIが広告を販売している)クリスチャンポストも問題がない、▽張牧師はこの事件とは関係がない、などである。

当時ただ一つ残ったのが、広告ネットワーク会社のサーバーおよび技術に関する問題だったが、IBTは3年以上にわたって法的攻防が続くのは消耗的と判断。無罪を確信していたが、司法取引で終結することにした。

したがって、最終的な量刑は、CMCIについては軽犯罪(misdemeanor)であり、オリベット大学もすでに貸付金をすべて返済し、被害者がないことから、フェロニーE(軽犯罪の一つ上)とし、1年後に軽犯罪として量刑を調整することに決定した。

ニューヨークの軽犯罪は一定期間が経過したら記録が削除される。結局、当初40億円規模の詐欺事件として膨らませられた事件は、些細な軽犯罪だったという結論が出た。

罰金は、オリベット大学が過去3年半の間の会計記録にいくつか誤りがあったことに関連するもので、「ホワイトカラー犯罪」と呼ばれるこのような部類の罰金事件は、米国内の大規模なビジネス機関でよくあることだ。(関連資料リンク、英語

MeToo事件に関する暴露に端を発したこの事件が、キリスト教の福音派の学校やメディアへの攻撃に切り替わっていると懸念し、注視してきた米国の福音主義者らは、比較的満足のいく量刑取引で事件が終わったことを歓迎している。

それにもかかわらず、崔編集者は、まるで大きな事件であったかのように事実を歪曲し、さらにこのように歪曲したニュースを、直接キリスト教界関係者らにいちいち携帯電話のテキストメッセージで送り付けて拡散しており、テキストメッセージを受信したキリスト教界関係者らは、崔編集者が一体何を狙ってこれを行っているのか困惑している。

崔編集者は、この事件の法的攻防が続いていた当時、クリスチャンポストや張牧師が深く関与した大規模詐欺事件と報道して扇動した。しかし今回、張牧師などは、この事件に全く関係がないという結論が出た上、関連団体にかけられた容疑も軽犯罪に終わり、その偽りが明らかにされ、これまで報道してきた扇動的な記事も、すべて薄っぺらいものになってしまった。

崔編集者はこれまで、張牧師を統一協会の用語である「再臨主」という言葉を用いて、継続的に陰湿な攻撃をしてきたが、全くその証拠を提示していない。彼は今回の歪曲ニュースでも、すでに過去のものとなっている2012年のクリスチャニティー・トゥデイの記事を、まるで最近の問題のように歪曲して記事の末尾に上げているが、これは記事と全く関係がない事案であるだけでなく、すでに一掃された事案であるが、これを再論し、再び撒き散らそうとする行動を見せている。特に、月経胎孕(たいよう)論と三神論を主張して、(韓国キリスト教会の)連合機構から異端として規定された崔編集者が、他者の異端是非について議論すること自体がおかしなことだ、というのが(韓国)キリスト教界の一般的な考えだ。

さらにクリスチャニティー・トゥデイの記事には、(誰かが張牧師を)再臨主と信じていたという内容などどこにもなく、法的責任を回避するために、「終末論的な人物」という表現でごまかした。再臨主という統一協会用語の使用は、完全に崔編集者の創作である。クリスチャニティー・トゥデイによる当時の問題提起は、クリスチャンポストの報道ですべて一掃された。(該当記事リンク、英語日本語訳)これらの捏造された内容は日本にまで広がり、日本ではこれを流布した人物が法廷闘争の末、敗訴して損害賠償を支払い、公開していた自身の主張も削除し、謝罪文に署名したことにより、すべて終結した。(関連記事リンク、韓国語日本語)最近、韓国に来て問題を起こした人物についても、証拠となるノートを偽造し、裁判で訴えられるのを待つ身である。

クリスチャニティー・トゥデイの問題提起では、2003年ごろ、張牧師に追従する何人かの人がいたとされていたが、それが誰なのか、今になっても一人も提示されていない。崔編集者が強引に一人だけ出してきた証人は、韓国基督教総連合会(CCK)が分裂する前、名実共に韓国キリスト教会の代表的機関であった当時に行った調査により、偽証人であることが明らかになり、すでに一段落している。

クリスチャニティー・トゥデイは最近、トランプ大統領の弾劾を支持する記事を出し、これにトランプを支持する約200人の福音主義指導者から強い反発を買っている。ビリー・グラハムの息子であるフランク・リングラハムは、クリスチャニティー・トゥデイに「父は同意しないはずだ」と述べており、福音主義から逸脱したとして批判した。また、故ジェリー・パウエル牧師の息子であるジェリー・パウエル・ジュニア牧師は、「クリスチャニティー・トゥデイの仮面が外れた」と言いながら、もはや福音派のメディアではないと一喝した。(関連記事リンク1、韓国語日本語)(関連記事リンク2、韓国語日本語